2日目・8月13日(火)
仙台
−石巻−女川−前谷地−柳津−志津川−気仙沼

 仙台のホテルを朝6時頃チェックアウトし、仙台発6:29の仙石東北ラインの石巻行きの列車に乗車。仙石東北ラインも13年前に仙台へ
来た時には無かった路線で初めて乗るのですが、東北本線も仙石線も電化されているはずなのに何でディーゼルカーなんだ?と疑問
に思って調べてみたところ、東北線は交流電化で仙石線は直流電化のため接続区間で切り替えが必要となるがその距離が短く高速で
の切り替えが困難なため、予算のことも考え接続区間を非電化としてディーゼルカーでの運転になったとか。ディーゼル列車好きの
自分としてはそれで全然構わないのですが。
約1時間乗車し7:28に終点の石巻に到着。石巻に来たのは恐らく初めてですが、思ったよりも都会だと思いました。

石巻駅


石巻駅前

石巻から石巻線の終点の女川まで行くため、8:01発の下り列車に乗車。
25分後の8:26に終点の女川に到着。女川駅の手前で右側にカラフルなコンテナのようなハウスの集合体が気になりました。各ハウスの
入り口には3桁の部屋番号が掲げられていて、住居?それとも宿泊施設?と思いとても気になりました。
まずは駅舎を撮影。
そしてその気になったハウスの方へ行ってみると、そこはトレーラーハウスのホテルでした!


女川には来たことが無かったので、時間にも少し余裕があるのでついでに行ってみよう程度の感覚で来たのですが、実はここも東日本
大震災の津波で大きな被害を受けた地域だとこの時初めて認識しました。女川では1時間40分ほど時間があるのですが、着替えなどの
入った大きなバッグを持ったまま歩き回りました。駅前に復興商業施設のシーパルピア女川があるのですが、まだ時間が早く営業して
いる店が少ないので、一旦海の方へ行ってみました。そこら中で工事をしていて津波の被害の大きさを実感しました。
その後、駅前のシーパルピア女川へ。まだ旅行2日目なのであまり大きなものや重い物は買えませんが、海産物関連の店で気になった
おつまみの『ホヤチーズ』と『かきチーズ』を買いました。今回の旅で実現させたかった事があって、それは三陸地方の名物で『海の
パイナップル』と呼ばれるホヤを食べることでした。ホヤは独特の臭みがあって好き嫌いが分かれると聞いていて、自分は恐らく苦手だ
とは思うけど試しに食べてみたいという気持ちがありました。
その後、シーパルピア内の果物店でマンゴーミルクを飲み、ほんの少しではありますが被災地でお金を使うことができました。

 女川発10:09の小牛田行きの列車に乗り、その車内で先ほど買った『ホヤチーズ』を1つ食べましたが、これだけではホヤの味はよく
分かりませんでした。10:55に前谷地に着き、10:59発の気仙沼線の列車に乗り換え、11:21に終点の柳津に到着。柳津から先は今回の
旅の目的の1つであるバス高速輸送システム『BRT』の区間となります。BRTは震災による被害の大きかった気仙沼線の柳津−気仙沼
間と大船渡線の気仙沼−盛間の列車が走っていた所をバス専用道路にして、そこを鉄道路線として走るバスの事です。途中で一般道
を走る区間もあります。

BRT柳津駅のホーム

一般道とBRT専用道路の出入り口には一般車が入って来ないように遮断機(バー)が設置されています。
自分以外にもBRTに初めて乗る(初めて見る)旅行客が多かったようで、何人もの人が写真を撮っていました。
11:33に柳津を出発し、11:59に南三陸町の志津川駅に到着。駅といってもここは一般道区間でバス停やバスターミナルといった感じ
でした。また、何れはちゃんとしたBRT専用道路上に駅を移転するのか、駅舎もトイレもプレハブの仮設のものでした。それでもちゃんと
駅員がいました。

志津川駅駅舎


BRT専用バス

志津川駅周辺の海に近い標高数mの場所には店はあるものの、住居らしきものがほとんど見当たりませんでした。付近では大規模な
土地再生工事が行われているため駅周辺に店や事務所(?)などの建物が少しある以外は殺風景でした。そんな中、復興商業施設の
『南三陸さんさん商店街』だけが賑わっていました。
商店街というくらいなので地元の人が買い物に訪れるような所をイメージしていたのですが、ほぼ観光客向けの商業施設という印象を
受けました。ここの駐車場では松本ナンバーの車を2台見ました。
そんな南三陸さんさん商店街で昼食としてうに丼を食べました。店の中かフードコート(外に設置されている飲食各店共通の席)のどっち
で食べるか訊かれ、店の中だとまだ待たなくてはいけなそうだったのでフードコートで食べました。
その後、震災の被害の様子を紹介する写真の展示コーナーを見た後、乾燥させたホヤを焼いたホヤの串焼きを食べました。
これも乾燥させたホヤなのでこれだけではホヤ本来の味は分からないかもしれませんが、やはりちょっと苦手かなと思いました。
それでもこの日2種類のホヤを加工したものを食べることが出来て1つの目的が果たせました。
その後、高い所から街を見渡してみたいと思い高台の方へ行ってみました。
河川では護岸工事も行われていました。
駅前に戻り、駅近くの展望台へ行ってみました。

南三陸さんさん商店街方面


志津川湾

志津川では2時間の滞在で13:59発の気仙沼行きのBRTに乗車。南三陸町でも大きなバッグを持ったままの行動でした。
BRTは志津川駅を出発後、一般道で高台にある病院などを経由した後BRT専用道路に入り、BRTは鉄道と路線バスを融合したような
乗り物だと思い面白いと思いました。

 1時間25分乗車し、15:24にこの日の宿泊地である気仙沼に到着。気仙沼駅はBRTのバスと大船渡線の鉄道区間(一関−気仙沼間)
の列車のホームが隣り合わせた珍しい構造の駅で、このような構造の駅は恐らく他に翌日行く盛駅だけだと思います。もう1つの列車
とBRTの乗換駅である柳津駅は列車のホームの先にBRTのホームがあるという感じで隣り合わせてはいませんでした。

気仙沼駅のホーム(右奥は列車のホーム)



気仙沼駅駅舎

この日宿泊するホテルは駅から山の方へ十数分歩いた所にあります。駅のすぐ前にもホテルがありますが、そのホテルは満室で取れ
なかったのです。また、気仙沼駅は市の中心部とは少し離れた場所にあり、駅前でこの地方の名産品が食べれるような飲食店もほと
んど見かけませんでした。海からも離れていて、夕飯は10分以上歩いて駅前まで来ても自分が食べたい物が食べられるか分からない
ので、ホテルの近くで済ませようと思いました。
ホテルへ行く途中(ホテルから徒歩数分の所)で1軒のラーメン屋は見ましたが、気仙沼まで来てラーメンを食べる気にはならなかった
ので、ホテルから徒歩数分の所にあるコンビニのミニストップで買って食べようと考えていました。ミニストップは松本近辺にはなく、
なかなか行く機会がないので。
ホテルにチェックインして部屋で少し休みました。このホテルは2階建ての郊外型ホテルで、ほとんどの宿泊客は車で来たものと思われ
ます。また、列車やバスで来た人もほとんどの人が駅からタクシーで来たものと思われます。2階建てのホテルに泊まったのは恐らく
初めてだと思いますが、ホテル内の雰囲気がホテルというよりも公共の宿的な雰囲気でした。
17時半過ぎにコンビニへ夕食を買いに行きました。するとその途中、ご当地スーパーがあり気になったので寄ってみることにしました。
ついでに夕食もここで買うことにしました。店内ではホヤが生で販売されていてさすが三陸と思いました。このスーパーで弁当やアジの
握り寿司、ご当地パンなどを購入し、それをホテルに戻って食べました。

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