2日目・12月29日(日)
新宮−串本−橋杭岩−一枚岩−橋杭岩−紀伊大島−潮岬−串本

 この日は串本でレンタサイクルを借りて電動自転車で回るのですが、そのレンタサイクルの貸し出しを行っている観光案内所の
営業時間が9時からで、当初は新宮から行って9時に間に合う列車2本のうち出発時間が遅くて金額的にも安く済む新宮発
6:56の普通列車で行くつもりでした。しかし、日の出写真撮影の名所として人気の橋杭岩で明日(12月30日)の朝に三脚を
使って撮影する予定でしたが、天気予報では明日は雨予報で日の出は絶望的でした。そこで、新宮から朝列車で行っても日の出
には間に合わないけど少しでも日の出時刻に近い時間帯に橋杭岩へ行きたいと思い、新宮発6:30の特急くろしお12号に乗って
串本へ行くことにしました。

 新宮のホテルを6:10頃に出て、新宮発6:30の特急くろしお12号に乗車。橋杭岩での日の出には間に合いませんでしたが、
途中の車窓から海から昇る朝日を見ることができました。


串本到着の直前に橋杭岩の近くを通るのですが、その時に日の出後のまだ若干赤みがかった空をバックに橋杭岩の写真を撮っ
ている人が橋杭岩の道の駅の所に沢山いました。
7:21に串本に着き、コインロッカーに荷物を入れ歩いて橋杭岩へ。串本駅から橋杭岩までは1.5kmほど離れています。
最初は国道42号線に沿って歩いていましたが、途中から海沿いの遊歩道を歩きました。

くしもと大橋


リゾートホテル


橋杭岩


道の駅 くしもと橋杭岩
道の駅まで来ると、先ほど(30分くらい前)列車の車内から見た時にはザッと20人ほど居た写真を撮っている人が居なくなり、
売店が営業時間前の道の駅は閑散としていました。その道の駅内のテイクアウトの売店のメニューにあった『きんかんソフト
クリーム』がとても気になりました。また、その売店のマグロの唐揚げもガイドブックで見て気になっていたので、もしこの後レンタ
サイクルで回る時に時間に余裕があったらまた橋杭岩に来ようと思いましたが、串本駅前から古座川町の一枚岩へ行きその後
紀伊大島へ行ってから潮岬へ行く予定なのでとてもそんな余裕はないとは思っていました。
橋杭岩を反対側からも見てみたいと思い国道沿いをもう少し先まで行ってみると歩道が無かったのですが、少し行った所に津波
の時の避難場所の道が山の方に続いていて、その高い方から橋杭岩を見てみたいと思い道路を渡ってそっちに向かっていると
今度は海側の高い所に神社があったので再び海側に渡り行ってみました。神社の参道の高い所からは橋杭岩がよく見えました。

橋杭岩とくしもと大橋(橋杭岩の奥の陸地は紀伊大島)


古座方面
その後、国道を渡り津波避難場所の方へ行きそこからも橋杭岩を撮影。
歩いて串本駅に戻ると時間はちょうど9時になり、駅に併設された観光案内所でレンタサイクルの受付を済ませました。ちなみに
17年前に串本でレンタサイクルを利用した時は確かここに観光案内所は無く、駅の窓口で駅員を呼んでレンタサイクルの受付を
しました。
観光案内所で受付を済ませ自転車に案内されたのですがその自転車を見て「え!これ?!」と思いました。前輪が2つあり、
タイヤが随分と小さいのです。
そして何故か『高知県警』のステッカーが貼られていました。ここは和歌山県ですけど…。

 最初の目的地である一枚岩へ行くため国道42号を白浜方面に向かって走り出したのですが数年ぶりに自転車に乗ったので
少しふらついてしまい危なっかしい運転でした。また、前輪が2つあることやタイヤが小さいこともより不安定だった原因だったの
かもしれません。
その後、想定していたよりも時間がかかって国道371号の分岐点まで来て、海沿いの道から山道へ入りました。この道が思って
いたよりも山道で、国道42号と比べて車の交通量は大分少なくて気は楽にはなりましたが、結構急な上り坂が続きました。
電動自転車なのでちょっとした山道なら問題ないと思っていたのですが、この道はちょっとしたどころではない峠道で、しかも
タイヤが小さいせいか、数年前に山梨県でレンタサイクルで電動自転車に乗った時よりも上りが遥かに大変だと感じました。
峠の一番高い所まで来ると寒くなってきたので途中から手袋を着用し、今度は急な下りになりました。途中、崖崩れのためか
工事のため交互通行になっている場所を2ヶ所通り、道の駅にもなっている一枚岩には10:14に到着。串本駅から40分くらいで
着くだろうと甘く見ていたのですが、実際は1時間ちょっとかかりました。またあの峠道を通るのが嫌だったので、帰りは若干遠回
りにはなるかもしれないけど古座川沿いを通って古座駅の方へ抜ける県道38号を通って行くことにしました。この一枚岩は串本
町観光協会のレンタサイクルでのモデルコースとして紹介されていたのですが、いくら電動自転車とはいえここは自転車で来る
ような場所ではなく、レンタカーで来る場所だと思いました。

 自転車を停め河原へ下りました。






せっかく苦労してここまで来たので記念に道の駅の売店で何か買いたいと思ったのですが売店は小さくてあまり買いたいと思った
物がなかったため、レストラン(喫茶コーナー?)で『カルデラドーナツ』とみかんジュースを注文しました。ドーナツは揚げたてで
とても美味しくて、みかんジュースもみかんの産地ならではの新鮮なものでした。
一枚岩には約40分滞在し10:55に出発し、行きとは別の古座川沿いの県道38号を通って古座駅付近に出るルートを経由。
距離的には行きの国道371号の峠越えのルートよりも長くなるけど行きよりも遥かに楽でした。ただ、車の通行を気にしながら
の自転車の走行は案外負担となりました。17年前に串本で紀伊大島へ行く際にレンタサイクルで電動じゃない自転車を借りて
行って(当時はまだ電動自転車が普及してなかった)、今回は電動だからあの時よりももっと色んな所を回れると思っていたけど、
その考えは甘かったです。
古座川沿いの山道を走行し大分下流の方まで来て古座川を渡り古座駅方面へ。
古座駅の少し手前に比較的交通量の多い信号の無いT字路がありそこで道を渡ろうとしたのですが、自転車に乗って止まった
状態からこれだけ交通量の多い道を渡るのは危険だと思い、自転車を降りて渡ろうと思いました。そして自転車を降りようと
高校生の時まで乗っていた自転車を降りる時の感覚で足を後ろに回してサドルを跨ぐようにして降りようとしたところ、サドルの
所に付いている背もたれ(尻もたれ?)に足が引っ掛かってしまい自転車ごと転倒してしまいました。幸い車に轢かれずに済み
ましたが、一歩間違えたらかなり危険でした。そういえば、一枚岩へ行く時に国道42号を走っている時、車が追い越して行く最中
に少しふらついてしまい、その時もヒヤリとしました。今後は安全のためにもレンタサイクルを借りるのはやめ、レンタカーを利用
しようと思いました。
でもそもそもこの電動自転車の尻もたれは必要なのか?と思いました。それにこの自転車がどのような経緯で高知県から和歌山
県の串本町までやってきたのかが気になります。

 古座駅前を過ぎ、国道42号を海に沿って串本駅方面へ。紀伊姫駅を過ぎて少し行った所の海沿いにあるホームセンターの
所で国道を外れて海の方へ行く細い道があり、それを歩道だと勘違いし入って行くと、その道はホームセンターの私有地の道
だったようで行き止まりになっていました。でもその場所から橋杭岩も見えたので自転車を停めて海岸まで下りてみました。

橋杭岩とくしもと大橋


古座方面
その場所から自転車で数分走り、朝串本駅から歩いて来た『道の駅 くしもと橋杭岩』へ12:27に到着。営業時間内の真っ昼間
ということで朝来た時と比べてかなり賑わっていて、決して広くはない駐車場は混雑していましたが、自転車だったので適当な所
に停めておきました。
ここできんかんソフトクリームとマグロの唐揚げを食べました。


きんかんソフトはとても美味しかったです。マグロの唐揚げは肉が想像していたよりも硬くて喉の奥に残るような感じで飲み物が
ないとちょっと食べ辛いと思いました。
橋杭岩の道の駅を12:57に出発し、紀伊大島を目指しました。ただ、時間的に紀伊大島の先端の樫野埼まで行くのは厳しいと
思ったので、潮岬に15時までに着ける範囲で行ける所まで行ってみようと思いました。
まだちゃんとした昼食を食べていなかったので、途中の回転寿司屋に寄って寿司を食べ、くしもと大橋を渡って紀伊大島へ。
紀伊大島はほとんどが山で最初から急な上り坂が続き、なかなか思うようには進めず、島に入ってから1キロちょっとほどの所に
あるパン屋まで来て、ここで引き返すことにしました。このパン屋はガイドブックで見て気になっていたので、ここでパンを買って
からゴールの潮岬を目指しました。その前に、せっかく紀伊大島まで来たのだから少し写真を撮りたいと思い、島の入り口にある
休憩所に寄りました。

対岸のリゾートホテル


くしもと大橋
紀伊大島から電動自転車を40分ほど走らせ、14:55にやっとゴール地点の潮岬タワーに到着。
ところで潮岬タワーのどこに自転車を返せばいいんだ? ちなみに潮岬タワーはレンタサイクルの返却のみで貸し出しは行って
いません。
潮岬タワーの入場券売り場で訊いてみると、隣接する売店へ行ってくださいと言われそこで自転車を返却。そこの売店でみかんと
ミルクのミックスソフトクリームを買って食べました。みかんの味がミルクの味と上手くマッチしていて、橋杭岩で食べたきんかん
ソフトにも劣らない美味しさでした。
そのソフトクリームを食べている最中、目の前の海で大型貨物船(?)同士がすれ違っていたのですが、ソフトクリームを食べてい
る最中だったので写真を撮れませんでした。この潮岬付近の海は関東方面から関西、瀬戸内方面を行き来する船が集中する
場所なので船舶の航行が非常に多いのです。
ソフトクリームを食べ終わってから本州最南端の碑を経由して潮岬灯台へ。




潮岬灯台は全国的にあまり多くない中へ入れる灯台の1つで、17年前に来た時に続き今回も中へ入りました。まずは螺旋階段
を上って展望台へ。上はテラスになっていて灯台の外側を一周できるのですが、幅が狭くてすれ違いが困難でした。しかも自分の
リュックの中には一眼レフカメラと三脚と紀伊大島で買ったパン5個などが入っていたので他の観光客よりも明らかに荷物が大き
く、すれ違いがより困難でした。

本州最南端の碑方面


串本市街地方面
この日は朝は綺麗に日の出が見れたものの夕方は雲が多くなってきて夕日は見れないと思ったので三脚での撮影は諦め、
17:02発のバスで串本駅前に戻ることに。三脚を使って夕日の撮影をする場合はその次の19:17のバスに乗る予定でした。
バスの時間まではまだ1時間以上あったため、灯台の1階にある展示室を見た後、近くの神社の方にも行ってみました。
神社の奥に展望所のような場所があり、その途中に海の水がとても綺麗に見える場所がありました。
まだバスの時間まで余裕があったため、本州最南端の碑の近くの休憩所で休み、潮岬沖の船の航行の多さが分かるような写真
を撮りたいと思い、バス停へ行く前に夕暮れ時の潮岬沖の写真をスマホで撮影。(一眼レフはもう仕舞ってあったので)

 潮岬発17:02のバスに乗り、17:20頃に串本駅前に着き、コインロッカーの荷物を取り出してから駅前のホテルにチェックイン。
夕食を食べるために周辺を少し歩きましたがあまり気になる店が無かったのと、紀伊大島で買ったパンもあったので、駅前の
スーパーで明日の朝食と一緒に何か買ってそれを夕飯にすることにしました。そのスーパーの前を朝橋杭岩へ行く時に歩いて
通った際、焼きたてパンのいい匂いがして、パン好きの自分としてはとても気になっていたのです。スーパーでパンやお寿司など
を買い、それを紀伊大島で買ったパンと共に食べました。スーパーで買ったパンも美味しかったですが、紀伊大島で買ったパン
がとても美味しかったです。

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