3日目・12月30日  新宮−熊野本宮大社−新宮−紀伊勝浦(那智の滝)−串本(潮岬)−紀伊田辺

まだ外が真っ暗な5時40分頃ホテルを出て、新宮駅前発5:58発の大和八木駅行きバスに乗車。ここから熊野
本宮大社前までは「周遊きっぷ」が使えるはずなのです。でも一応乗る時に運転手に「この切符使えますよねぇ
?」と尋ねると、「使えません」と言われてしまった。熊野本宮大社前までは熊野交通のバスだったら使えるのだ
が、奈良交通のバスでは使えないそうなのです。仕方ないので運賃の1500円を払って乗ることにしました。
まだ朝早いので、乗車してから40分くらいの間は乗客が私1人だけでした。私はバスの真ん中辺りに座っていま
したが、運転手は私にしきりに話しかけてきました。

途中、川湯、渡瀬、湯の峰の3つの温泉地を通って行くのですが、何れの温泉も山間のとても風情のある温泉
でした。川湯温泉には、川の水量が少ない11月〜2月までの期間に川の一部をせき止めて造る大露天風呂の
「千人風呂」があり、朝7時という時間にも拘らず何人かの人が入っていました。
次の渡瀬温泉はバス停から離れていたのでどんな温泉なのかよく分かりませんでしたが、湯の峰温泉はあちこ
ちから湯煙が立ち上る山間の風情溢れる温泉でした。長野県にもあんな風情のある温泉はあるのかな?

7:21に熊野本宮大社に着いた。熊野本宮大社は全国に数多くある熊野大社の本家です。
その熊野本宮大社で初詣ならぬ最終詣(?)をしました。ここは私が思っていたほど大きな所ではありませんで
した。


熊野本宮大社
ここへ行くには158段の石段を上って行きます。

参拝を終えバスの時刻までまだ時間があるので、大鳥居の方まで行ってみることにした。この大鳥居は熊野本
宮大社とは道路を挟んで反対側の少し離れた所にあり「何であんな所に鳥居が?」と思っていました。
それは、昔そこに社殿があったが大洪水で流されてしまい、今の場所に移築された為だからなのです。

   
           旧社跡にある大鳥居      厳しい冷え込みによって氷が張っている手水舎

大鳥居の近くに手水舎があるのですが、そこの水は厳しい冷え込みによって結構厚い氷が張っていました。
南紀といえども山間部は私が住んでいる所と変わらない冷え込みだと知って少し驚きました。

8:35発の新宮駅行きのバスに乗車。このバスは熊野交通のバスだったので「周遊きっぷ」が使えました。
10:02に新宮駅に着き、昼食パート1用の駅弁(まぐろのまぜごはん)を買い、10:42発の特急「スーパーくろ
しお」14号の車内で食べた。
この列車に乗っている時間はわずか14分なんですが、次に下車する紀伊勝浦駅ではある問題が・・・。それは、
紀伊勝浦駅に到着したわずか4分後に那智山行きのバスが出るのです。しかも、駅のコインロッカーに荷物を
入れるので、時間的にギリギリだと思われます。
車内でコインロッカー用の300円を用意しておき、紀伊勝浦駅に到着するとコインロッカーまでダッシュした。
その結果、バスの出発まで2分の余裕ができました。
こんな年末に旅行する人なんてそうはいないだろうと思いきや、この観光路線の那智山行きバスは立っている人
が通路を埋めるほどの混雑でした。
那智山を上って行く途中道路の横に川が流れているのですが、流れはちょろちょろ。まさかこの川は那智の滝か
ら流れて来ているのでは? だとすれば、滝もちょろちょろ?

バスは5分ほど遅れて終点の「神社・お寺前駐車場」に到着。ここでは三脚を使って滝を撮影する為、2時間の
時間を確保してあります。まずは473段の石段を上って那智大社へ。

   
     那智大社                  青岸渡寺三重塔と那智の滝

那智大社から青岸渡寺へ向かう途中の展望台(?)から三重塔と那智の滝を撮影。やはり今の時季は滝の水量
が少ないそうだ。梅雨明けの直後なんかだともっと迫力があるんだろうなぁ・・・。


那智の滝

青岸渡寺を通って滝まで行きました。那智大社から那智の滝までの所要時間
は10分〜15分くらいです。
「滝前」のバス停から徒歩5分ほどの所に滝を見れる広場があるのですが、
150円を払えば滝壷の近くまで行けるというので行くことにしました。

帰りは「滝前」のバス停からバスに乗ることにしました。バスの時刻までまだ
少し時間があるので、近くのお土産屋さんを見ていました。そこに「梅ソフト
クリーム」があったので、ソフトクリーム好きの私としては食べない訳にはいき
ません!「ソフトクリーム同盟」にも参加してますし(笑)
ソフトクリームを頼むと、カップに入ったシャーベットのような物を冷凍室から
取り出し、それを機械で押し出しているのです。
食べてみると、美味しいと言えば美味しいのですが、これでは「ソフトクリーム」
ではなく「シャーベットクリーム」です。
以前「木曽漆器祭」で売られていた、レディーボーデンのアイスをソフトクリー
ムの機械に入れて搾り出しただけの「ハードクリーム」を思い出してしまいまし
た。
                                              

「滝前」発13:41のバスに乗って14:06に紀伊勝浦駅に到着。駅前の食堂で昼食パート2としてまぐろ丼を食べ
た。まだ物足りなかったので、駅弁の「さんま姿寿司」を買って14:54発の普通列車の車内で食べました。(昼食
パート3) この列車の座席は全てサイドシートだったので、その中で駅弁を食べるのは少し抵抗があった。
15:33に串本に着き、これから行く所は本州最南端の地・潮岬。しかし、潮岬へ行くバスは列車が到着する1分
前に出てしまったばかり。仕方ないのでタクシーで行きました。串本駅から潮岬まで2200円ちょっとかかりまし
た。
本州最南端の碑などを見てから灯台へ。灯台は16時までしか入れないはずなのですが、16時を10分くらい過
ぎていたこの時も入れてくれました。(入場料150円)

   
本州最南端の碑                      潮岬の夕日  

夕日の写真を撮影し、最寄りのバス停発16:53のバスに乗り、17:07に串本駅に着いた。列車の時刻までは
まだ1時間半あります。駅前の「オークワ」というスーパーで少し時間を潰してから、ガイドブックに載っていた寿司
屋さん「阿蘇」へ行って夕食にしました。
その店で「上にぎり」(9カンで2000円)を頼みました。「上にぎり」が出来るのを待っている時、カウンターに置い
てあった「クエ」のメニューのお品書きに目が行った。クエとは南紀の冬の味覚の高級魚です。せっかくこの時季
に南紀へ来たので是非食べたいと思い、「クエ寿司」(2カンで1500円)を追加注文しました。すると、ご主人が
クエの縁側を1カンおまけしてくれました。クエは初めて食べましたが、身がプリプリして美味しかったです。特に
縁側が美味しかったです。

串本発18:47の特急「オーシャンアロー」34号に乗って、本日の宿泊地である紀伊田辺へ向かいました。オー
シャンアローには初めて乗りましたが、車内はとても高級感があって良かったです。
列車があと数分で南紀最大の観光地である白浜に到着しようとしている時、突然緊急停車しました。すると車内
放送で「只今列車がシカと接触した為、緊急停車しました」との案内があった。数分後に発車して再び車内放送
が。「只今シカと接触した為緊急停車しましたが、列車には何も異常がありませんでした。」
オイオイ、列車はいいけどシカはどうなったんだよ!と私が思っていると、私の前の方に座っていた若い女性も
「シカはどうなったの?」と言っていた。

列車は10分ほど遅れて19:55頃紀伊田辺に到着。この田辺市は人口7万人で和歌山県第2の都市であり、
南紀最大の都市。新宮市と共に本州で最も南に位置する市でもあります。田辺へ来たのは宿泊するだけの目的
で、明日はまた串本に戻ります。
この日泊まったホテルでもチェックインの際自分の年齢を「29歳」と記入しました。

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