最終日・12月31日  紀伊田辺−串本(大島)−紀伊勝浦−名古屋−塩尻−自宅

紀伊田辺発7:54の普通列車に乗り、9:26に串本に到着。ほとんど眠っていたのであっと言う間でした。
今日は串本でレンタサイクルを借りて大島と橋杭岩へ行く予定です。潮岬、大島、橋杭岩と共に串本のもう1つの
観光スポットである串本海中公園には行ったことがあるので今回は行きません。
大島は串本の沖合に浮かぶ全長約6kmの島で、1999年に「くしもと大橋」の完成によって車での往来が出来る
ようになりました。
串本駅でレンタサイクルをやっているというので駅員に言うと、駅員室で名前や住所を記入してから、自転車の
置いてある所へ案内されました。しかし、その先にあるのは2台の錆び付いた自転車。まさかあの自転車なので
は・・・? そのまさかでした(涙) しかも、私がまだ1回しか乗ったことがなくて乗り慣れてない、横に真っ直ぐな
ハンドルの自転車でした。
何はともあれ、自転車で大島へ向かうことにしました。この日は最高気温が10℃を超えるポカポカ陽気で、絶好
のサイクリング日和でした。
それにしてもペダルが妙に重いのだが・・・。止まって見てみると、前輪のブレーキの片方がタイヤに当たっている
ではないか! 反対側から蹴ったら一時的に良くなりましたが、乗っているうちにまた元に戻ってしまうのです。

   
[左の写真]くしもと大橋の入口・・・奥のループ橋を上り切ると本当のくしもと大橋です。[右の写真]

10分後くらいに「くしもと大橋」の入口に到着。ここから中間にある苗我島までは防波堤みたいな所を通り、苗我
島のループ橋を上り切ると「くしもと大橋」です。ループ橋を自転車で上り切り、くしもと大橋を渡って大島に上陸
しました。そこからは上りばかりで大変でした。あまり無理はしないでおこうと、上り坂はほとんど自転車を押して
歩いて行きました。
島を半分以上行くと今度は下り坂が多くなりました。慣れない横ハンドルの自転車でハンドル操作に不安があっ
たので、下りは少し怖かったです。当然ブレーキをかけながらなんですが・・・。
また前のブレーキの片方がタイヤに当たっているので直そうと思って自転車を止めると、私の右のズボンに沢山
のゴムの屑が付いていました。よく見ると、本来自転車のブレーキはタイヤの内側の金属部分を押さえ付けなく
てはいけないのですが、タイヤのゴムの部分を押さえ付けるようになっていたのです。途中から下りの連続でブレ
ーキを沢山かけていた為、タイヤのゴムが削れて、ゴム屑がズボンに飛んだという訳です。それ以降は前輪の
ブレーキは出来るだけかけないようにしました。

串本駅を出発して約55分後にようやく島の最東端の樫野埼の駐車場に着き、そこに自転車を停めて歩いて樫
野埼灯台の方へ行きました。その途中、大島の特産品であるキンカンを使った「キンカンソフトクリーム」が売ら
れていたので勿論買いました。上には半分に切ったキンカンが載っていて、ソフトクリームにはキンカンの粒が混
ざっていて美味しかったです。

   
キンカンソフトクリーム                  梅ソフトクリーム  

そこから少し行った所に梅ソフトクリームが売られていました。キンカンソフトを食べたばかりでしたが、こちらも
食べました。値段はキンカンソフトと同じ300円で、こちらもなかなか美味しかったです。これは那智の滝で食べ
た梅ソフトとは違い、本当の梅ソフトでした。ただ、コーンの部分がキンカンソフトと比べ安物ですね(笑)
駐車場から樫野埼灯台へ行く途中、あちこちに地元産のみかんやレモンの無人販売所がありました。


樫野埼灯台

もう少し歩いて大島最東端の樫野埼灯台へ。この灯台はちょっとした展望台みたいになっていて、入場無料でし
た。(と言っても灯台の中には入れませんが)
自転車を停めてある駐車場に戻る途中、「トルコ記念館」(250円)に寄って行きました。トルコ記念館とは、
1890年にトルコ軍艦エルトゥールル号が樫野埼の沖合で座礁して沈没。大島の島民によって69人は救出され
たものの、587人の犠牲者を出してしまいました。その後串本町とトルコとの友好関係が築かれ、トルコ軍艦
遭難慰霊碑に隣接されてトルコ記念館が建てられたそうです。

   
トルコ軍艦遭難慰霊碑                   トルコ記念館   

館内には沈没したエルトゥールル号の模型、遺品、トルコの民芸品などを展示していますが、規模は小さかった
です。建物の屋上は展望台になっています。

再び自転車に乗り、1キロちょっと離れた所にある大島最大の見所である「海金剛」へ。駐車場に自転車を停め
て、まずは近くにある「日米修交記念館」(250円)へ。日米修交記念館とは、ペリーの黒船来航より62年も前
に2隻のアメリカ商船が大島に上陸し、貿易を申し込んできて、これが初めての日米間の接触とされることから
この地に記念館が建てられたそうです。
ここもトルコ記念館同様に屋上が展望台になっています。ここからの眺めは良かったです。(トルコ記念館の屋上
からの眺めもそこそこ良かったですが)


日米修交記念館の屋上からの眺め

日米修交記念館よりもう少し奥へ入った所にある「海金剛」の展望台へ。この日は天気が良くて海も綺麗で最高
の景観でした。この下の写真だけではあまり伝わらないと思いますが、この鋭く切り立った岩、綺麗な海、陸地を
覆う原生林、そして少ない観光客。あまりに気持ちが良くて、時間が押し迫っている事を忘れ、海金剛の絶景を
堪能していました。


海金剛

列車の時刻まではあと1時間半。昼食も食べなくてはいけないので、この時点で橋杭岩へ行くのを諦めました。
橋杭岩とは串本から大島に向かって橋の杭のように岩が立ち並ぶことからこの名が付いた名勝です。橋杭岩は
列車の中からでも見えるので、帰りの列車の中から撮影することにしました。(結局撮影失敗に終わりました)

帰りの道は来る時よりは下り坂が多いので、行きよりは楽でした。途中「くしもと大橋」の手前のポケットパーク
(売店の無い「道の駅」のような所)の展望台から串本方面の景色を撮影。(大島も串本町ではありますが)


くしもと大橋近くの展望台から撮影した串本の中心部

13時25分頃串本駅に到着して自転車を返し、前日に夕食を食べに行く途中に気になっていた回転寿司店へ行
き昼食とした。この店では地元産の魚介類を使った寿司が多く、値段も安くて味も回転寿司にしてはレベルが高
かったです。本当はもっとゆっくり食べていたかったのですが、列車の時間まで余裕がない為、急いで食べまし
た。
串本発14:11の特急「スーパーくろしお」13号に乗車し、紀伊勝浦(14:43)で下車。串本でお土産を買ってい
る時間がなかったので、紀伊勝浦駅前の土産品店で急いでお土産を買いました。前日に那智の滝の土産品店
で試食して美味しかった「薄皮饅頭」を買おうと思い、それらしき物を買いました。しかし。家に帰って食べてみる
と、それは前日試食した薄皮饅頭とは全くの別商品でした。しかもあまり美味しくない・・・。

紀伊勝浦発15:07の特急「南紀」8号に乗って18:35に名古屋に到着。名古屋から19:00発の特急「しなの」
31号に乗り、21時過ぎに自宅に戻りました。

終わり