2日目・12月29日(木)
和歌山−橋本−極楽橋−高野山(大門、壇上伽藍、金剛峯寺、金剛三昧院、奥之院)−極楽橋−九度山−
橋本

 この日は元々高野山だけを観光する予定でしたが、和歌山電鐵が3日目になった関係で、当初3日目に
行く予定だった九度山が2日目の高野山の後に行くことになり、そのために時間の関係で和歌山線の始発
列車に乗って行くことに。そのため、ホテルを朝5時にチェックアウトし、前日にフロントで頼んでおいたタクシ
ーに乗って和歌山駅へ。こんな早い時間に予約して来てもらったタクシーですが、料金が千円もいかずに少
し申し訳ない気持ちになりました。
和歌山駅には5:08頃に着き、和歌山発5:34の電車に乗り、まだ薄暗い6:50にこの日の宿泊地でもある
橋本に到着。ここでは30分ちょっとの乗り換え時間があり、コインロッカーに荷物を入れてから駅のベンチで
少し休んでいたのですが、この橋本は真田縁の地である九度山への玄関口とあって、駅は真田一色といっ
た感じでした。駅に着いた時に改札に居た駅員さんは、真田幸村(信繁)の陣羽織姿でしたし。(乗客が全て
行ったら脱いでしまったが)
外へ出ると朝焼けが綺麗でした。
 7:22発の南海高野線の下り列車に乗り、極楽橋へ。南海高野線は初めて乗ったのですが、途中から
予想してなかったくらいの山岳区間を通り、一般の鉄道としてはかなりの急勾配区間も通り8:04に終点の
極楽橋に到着。驚いたのは、この駅はケーブルカーとの乗換駅なんですが、改札を通らずにそのままケーブ
ルカーに乗り換えできること。このケーブルカーも南海電鉄が運営しているのです。そういえば、橋本駅で
切符を買う際、ケーブルカーの高野山駅までの切符を買うことが出来ました。
また、極楽橋駅の駅前には民家や観光施設などの建物が一切なく、山の谷間を小さな川が流れている秘境
駅で、本当にケーブルカーとの乗り換えのためだけの駅なんだと思いました。

 8:11発のケーブルカーに乗ると、今まで乗ったいくつかのケーブルカーでは見慣れない光景が見られまし
た。それは、観光客ではない地元住民と思われる人が普通に移動の足として使っている事です。ケーブルカ
ーといえば日本では観光地の山へ観光客を運ぶための乗り物というイメージが強いのです。しかしここでは、
高野山の町で暮らす住人、または高野山の町へ用がある近隣の町の住人が普通に電車やバスに乗るよう
に利用しているので、その事に驚きました。

 5分後の8:16に高野山駅に着き、バスの1日乗車券を買ってから大門行きのバスに乗車。この高野山駅
も周りに何もなく、ケーブルカーとバスの乗り換えのための駅なんだと思いました。
およそ15分くらいで大門に到着。どうせ高野山へ行くなら高野山の入り口である大門から一番奥にある
奥之院まで歩きたいと思い、大門まで来ました。この時、近くにあった温度計の表示は0.1℃でした。
 大門に着いた時に2組の観光客が居ましたが、その後15分くらいこの場所に居ましたが他に誰も来ません
でした。大門まで来る観光客はそう多くないようです。(時間的にまだ午前9時前と早いせいもあったかもしれ
ませんが)

 大門から10分ほど歩くと壇上伽藍の中門に到着。ここまで来ると観光客もそこそこ居ました。




 年末だからなのか、金堂や根本大塔は普段は有料なのが入場無料になっていました。根本大塔の中の
仏像はなかなか見応えがありました。

 次に高野山霊宝館へ行ってみると、年末だからかこの日は休館日だったので諦め、高野山の中心で真言
宗の総本山である金剛峯寺へ。ここも壇上伽藍同様にこの日は拝観無料になっていましたが、普段は公開
している蟠龍庭という庭園が見れなくて残念でした。それでも、別のちょっとした庭園は見れました。



 次に行ったのは金剛三昧院。ここはメインの通りから奥に入った所にあり、観光客もほとんど居ませんでし
た。

 時間は11時くらいになり、昼食には少し早いが暖かい室内に入って少し休みたかったので飲食店を探しな
がら奥之院方面へ歩いたのですが、年末のため休みの店が多く、次第に店が無くなってきました。
途中、八角形の屋根の珍しい寺院があったので寄っていきました。そこは成福院というビルマ(ミャンマー)と
関わりのある寺院のようです。

 奥之院の参道の入り口の一の橋の手前にある清浄心院の庭園が綺麗だったのでパシャリ!


 そして奥之院の参道へ。奥之院の参道は一の橋から燈籠堂までの約2kmの間に沢山の歴史上の人物や
大企業などの墓碑が並んでいます。
 この無数の墓碑が並ぶ神聖な森の中を歩いていたら、「本当にそんなに歩いたの?」と思うくらい2キロと
いう距離があっという間に感じました。御廟橋から先は撮影禁止なのでカメラをリュックに仕舞って燈籠堂へ。
 燈籠堂の天井には沢山の燈籠が吊り下げられ、とても幻想的な空間でした。ここは弘法大師を礼拝する
お堂のため、静かに賽銭をあげるのが決まりだそうなのですが、それを知らずに普通に賽銭を投げたら、
自分以外の人はみんな静かに賽銭をあげていたので、「えっ!?」と思いました。その後に注意書きに気付
きました。
せっかく高野山まで来たのだからと思い、お守りを購入してから奥之院のバス停へ。高野山では全部で5km
以上は歩いただろうか?

 奥の院前からバスに乗ってケーブルカーの高野山駅へ行き、13:04発のケーブルカーで13:09に極楽橋
に着き、13:16発の普通列車に乗り、13:45に九度山に到着。


 九度山駅のある場所は谷になっていて、すぐ近くを川が流れていました。
駅前から『真田のみち』を歩くと、至る所に真田家に関わる飾りがあり、上田以上の真田熱を感じました。
   

 九度山で最初に行ったのは真田庵。ここは真田家の屋敷跡に建てられた寺で、昌幸の墓もあります。

 続いて行ったのは、九度山・真田ミュージアム。ここでは大河ドラマ『真田丸』の放映に合わせて大河ドラマ
展を開催していて、上田の大河ドラマ館のように出演者のサイン色紙も飾られていました。
ところで、この日はホテルで早朝4時頃に朝食を食べて以来、この時間(15時過ぎ)まで何も食べていません
でした。高野山で休業している店が多かったり、時間に余裕が無かったりで。そこで、この後行く道の駅
『柿の郷 くどやま』で何か食べようと考えていました。そして真田ミュージアムから5分ほど歩いて道の駅に
到着。この中の食堂で何かご飯ものを食べようと思っていました。
しかしこの道の駅には食事処がなく、飲食店といったらカフェがあるだけでした。でもとりあえず、最初から
食べる予定だった柿ソフトクリームをこのカフェで食べ、売店でホテルで食べる用の柿の葉寿司やパンなど
を買い、道の駅のもう少し先にある慈尊院へ。ここは真田家に縁がある訳ではないようですが、世界遺産に
登録されているそうです。



 慈尊院から石段を上った所にあるのが丹生官省符神社。ここも世界遺産だそうです。

 最後に行ったのは勝利寺。ここは丹生官省符神社よりも高い所にあり、橋本の町を見渡すことができまし
た。





 勝利寺から20分ほどかけて九度山駅に戻り、17:08発の電車に乗り、17:19に橋本に到着。駅から
ホテルまでは徒歩20分ほどの距離なのですが歩きました。ホテルに着いてから約14時間ぶりのまともな
食事をとり(道の駅で買ってきた柿の葉寿司やパンなど)、他の物も食べたかったので19時くらいにホテルに
併設されている海鮮料理店へ行ってみましたが、混んでいて外で待っている人もいたので、22時くらいに
また来ようと思い、一旦部屋に戻りました。少し眠かったのでベッドで少し休もうとしたら、起きたら閉店時間
の24時をとっくに過ぎた午前2時でした。腹が減っていたので朝食用にとっておいたパンを食べました。

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